高瀬総合法律事務所

#29
2025,01,28

  
読んでいるだけでちょっと面白い法律

カニ

寒いですね。全てを忘れて温泉宿でカニ鍋をつつきたいくらい寒いですね。

タラバガニはカニではなくヤドカリの仲間、というのは有名な豆知識ですが、
外為法においては、タラバガニもしれっと「カニ」として輸入規制の対象になっています。
経済産業省のwebサイトには「カニの輸入手続に関するFAQ」なるものが掲載されているのですが、
「Q1-4 証明書が不正なものであることが確認された場合、カニはどうすればよいのか。
について、一瞬だけですが、「海に帰ればよい。」と思いました。
別にカニ自身の判断を尋ねているわけではなく、お役所的な回答は
「輸入はできませんので積戻しをするか、廃棄するか等輸入者に判断していただくことになります。」
とのことです。なんともったいない…。

ところで、巷の小中学校では、カニを被害者とする模擬裁判がそれなりの件数行われているようです。
元ネタは、NHKの「昔話法廷」という教育コンテンツの「さるかに合戦」のようで、被告人はもちろんサル。
公訴事実の要旨は、柿の収穫をめぐる口論の末、母ガニ及び娘ガニらの計3匹(3人)に対して樹上から柿を執拗に投げつけ、多発外傷を与え殺害した(殺人罪)というもののようです。
本家のNHKの動画を観ると、被告人は頭のみサルのかぶり物で体はスーツ着用の人間、被害者遺族である証人(息子ガニ)は巨大な甲羅のかぶり物と学ランという、凄まじい光景の法廷が映し出されています。笑わずに刑事訴訟手続の演技をしている法曹関係者役の俳優さんたちのプロ意識を感じざるをえません。
教育教材にツッコミを入れるのは野暮なのでこれ以上は控えますが、あと一点だけ。
被告人質問でサルが語った殺害の動機が「母ガニに『ひとでなし』と言われたからです。」だったのには、さすがに笑いをこらえきれませんでした。そうだね、サルだもんね。

ビジネスイノベーションを加速させる
高瀬総合法律事務所 TOKYO OFFICE



会社経営と株式
株式について最低限押さえて欲しいポイント
~株主総会決議取消~

中小企業経営者必見! 株主総会でちょっとまずい議決、実は大丈夫かも?

株主総会は、会社の重要な意思決定の場です。しかし、場合によっては、法令や定款に違反した、または株主にとって不利益な決議がなされてしまうこともあります。
前回まではこのような不利益な決議に対して様々な裁判で争われた例をピックアップしてみました。
しかし、これらが全て取り消されるわけではありません。
そんな時、救世主となるのが「株主総会決議の取消」制度です。裁判所に訴えを提起し、決議をなかったことにすることができます。
しかし、必ずしも全ての決議が取り消せるわけではありません。そこで今回は、中小企業経営者にとって特に重要な「裁量棄却」について、分かりやすく解説します。

裁量棄却とは?

たとえ決議に瑕疵(キズ)があっても、軽微なものであり、決議の結果に影響を与えないと裁判所が判断した場合、訴えを棄却してしまうことがあります。これが裁量棄却です。

イメージとしては、ちょっとしたルール違反は、寛大にスルーしてもらうようなものです。

次回はこの裁量棄却のポイントをお話しします。


●もっと詳しく「株主総会」のページはコチラから
●もっと詳しく「定時株主総会と臨時株主総会の違い」はコチラから
●もっと詳しく「企業法務コラム - 臨時株主総会の招集要件についての完全ガイド」はコチラから
●コラム:「株主総会はなぜするのか?株主総会をする理由。株主総会運営基礎編」はコチラから

発行:弁護士法人 高瀬総合法律事務所
KANAGAWA OFFICE
〒252-0143
神奈川県相模原市緑区橋本6-5-10 中屋第2ビル2-E
TEL:042-770-8611
URL:https://takase-law.com/

YOKOHAMA OFFICE
〒222-0033
神奈川県横浜市港北区新横浜3-19-11 加瀬ビル88
TEL:045-624-8677

TOKYO OFFICE
〒160-0023
東京都新宿区西新宿1-20-3 西新宿高木ビル720
TEL:03-3344-6155
URL:https://takase-law.tokyo/

電話受付は平日9:00~18:00

配信の停止をご希望の方はお手数ですが
配信停止フォームより配信停止手続きをお願いします。

弁護士法人 高瀬総合法律事務所