高瀬総合法律事務所

#03
2022,11,28

  
読んでいるだけでちょっと面白い法律

シマヘビ事件

あなたの心に一番残っている判例は何ですか?

そう聞かれたら、大抵の弁護士は語り出すはずです、お気に入りのmy判例を。

私にとってのお気に入りは、通称「シマヘビ事件」。

昭和6年12月24日、シマヘビ20匹を袋に詰めて某デパートを訪れた被告人が食堂にそのシマヘビ20匹をまき散らし、満員の食堂を大混乱に陥れたという威力業務妨害事件です(有罪:懲役3ヵ月)。

刑法のどの教科書にも必ずちょろっと顔を出す有名事件であり、審理は大審院(昔の最高裁)までもつれ込みましたが、業界的な扱いは「こんなパンクな奴がいた」という程度の小ネタレベルです。

しかし、意外と知られていないのは、犯行に使われたシマヘビ軍団の行方。 このたび気になって判決の原文を見てみたら、その手掛かりがありました。 「押収した50銭銀貨4個は、シマヘビ20匹を売却した代金なので、没収する」(要約)。


売った…!?(驚)


被告人が野山でせっせと集めたのか養殖したのかは知りませんが、決行の日まで大事に(多分)世話していたシマヘビ軍団を、ぼっち確定(多分)のクリスマスイブにカップルで賑わう(多分)食堂を共に襲撃した同志のシマヘビ軍団を、今でいう僅か4000円ちょっとで、


売った…!?(驚)


※注:犯行動機はクリぼっちとは全く関係なく、その某デパートへの反感だそうです。

しかし、被告人が逮捕・勾留・収監されるとお世話係がいなくなりますから、売られて行ったことは、むしろ正解だったのかも知れません。

事件から90年以上が経ってもなお誰かの記憶に残り続ける、そんな数奇な運命を辿ったシマヘビ軍団の余生が穏やかなものであったことを願います。

事業承継とは?資産の引き継ぎ。気をつけることとは?

今回も中小企業における事業承継の基礎知識と注意点についてお話していきたいと思います。

経営権(全株式)の移行により、会社が所有する土地や建物などの不動産も後継者が資産として相続することになります。

しかし気をつけないといけないのが、

「会社を運営するために必要な不動産が全て会社所有のものかどうか?」

という点です。

中小企業では、会社代表者が個人的に所有する土地や建物を会社が借りる形で事業を営んでいる例も少なくありません。

従って、経営権(全株式)を相続するだけでは会社経営を安定して行うことにならない場合もあるのです。仮に、会社の敷地や事業所である建物を他の相続人が相続した場合、会社に対して譲渡を求めるという事態も起きかねません。 そのため、引き継ぐ会社をそれまで通り安定して経営していくためには、会社の敷地や事業所が会社所有でない場合、株式とは別に、所有者から相続をする必要があります。

次回も引き続き中小企業における事業承継の基礎知識と注意点をテーマにしたいと思います。


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