高瀬総合法律事務所

#40
2025,12,25

  
読んでいるだけでちょっと面白い法律

例の赤服の老人の件

最近のAIの進歩には目を見張るものがありますね。
テクノロジーに関しては周回遅れどころではない筆者ですが、どんなくだらない質問にも真摯にマジレスしてくれることを知って、たまに面白半分に語りかけたりしています。
例えば、筆者が「クリスマスにサンタ服で裁判所へ行ったらどうなるか」と尋ねると、AIは「たとえクリスマスであっても、裁判所は仕事の面接や冠婚葬祭と同等の礼節が求められる場所です。サンタ服での入廷は現実的ではなく、入り口での制止や厳しい叱責を受けることになるでしょう。」と答えてくれます。
重ねて「本物のサンタでもダメなのか」と食い下がってみると、「サンタであっても裁判所へ行く際は赤い服ではなく黒いスーツを着ていくのが賢明です。」と辛抱強く答えてくれます。
これが生身の人間相手だったら、冷たい目で会話を打ち切られているところです。

ところで、世界は広いもので、実在のサンタクロースとして裁判所から認められた男性が存在したりします。
事の起こりは、アメリカの某州で自動車事故を起こした男性が、「氏名:サンタ・クロース」「住所:米国North Pole(北極)(以下略)」と記載された身分証を提示したために、偽造の身分証を行使した容疑で起訴されたという一件でした。 この男性の出生時の名前は、当然「サンタ・クロース」ではありませんでした。
しかし、20年もの間こつこつとサンタを名乗り続け、その名でマジメに働いて納税もしていたため、この州では合法的に改名がなされており、したがって身分を偽ってはいないという判決になったのです。
また、北極は凍った塩水に過ぎず米国の領土ではないという至極当然のツッコミに対しても、この住所はアラスカ州に実在する「ノースポール市」のことだったため、備えは万全でした。
とかく堅苦しい法律の世界ですが、たまにはこんな結末があっても良いと思います。Happy Holidays !

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会社経営と法律
~「海外企業との取引契約書チェックにおける弁護士の視点5」~

前回から引き続き、海外企業との取引契約書チェックポイントをお話しします。

5. 知的財産権:企業の競争力を守る

取引内容に知的財産権(特許、商標、著作権など)が関係する場合、その帰属、利用許諾の範囲、秘密保持について詳細に規定しましょう。特に、共同開発などのケースでは、将来的なトラブルを避けるために、知的財産権の取り扱いを細かく定める必要があります。知的財産権は企業の競争力の源泉であり、不用意な取り扱いは企業の存続を脅かす可能性があります。

弁護士は、知的財産権の帰属を明確にし、技術情報やノウハウを保護するための秘密保持契約(NDA)の締結をアドバイスします。NDAは、取引開始前の交渉段階から締結することが重要です。

まとめ
海外企業との取引では、契約書は自社を守るための唯一の盾となります。安易に相手方の契約書にサインせず、必ず弁護士にリーガルチェックを依頼してください。専門家の視点から、潜在的なリスクを洗い出し、適切な対策を講じることが成功の鍵となります。


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