高瀬総合法律事務所

#43
2026,03,27

  
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領土紛争奇譚

戦争のニュースを頻繁に目にするようになった今日この頃、世界情勢の雲行きが気に懸かるところですね。

歴史上しばしば戦争の原因になってきたこととして、領土の奪い合いがあります。
熾烈な争いは数あれど、逆にまったりした争いが粛々と続いてきた例として、カナダとグリーンランドの間にあるハンス島が挙げられます。
日比谷公園8個分くらいの極寒の無人島で、それ自体は何に利用できるわけでもないけれど、資源の採掘や漁業の権利のためにはそこそこ大切な場所にあるため、カナダとデンマークは1970年代から地道な領土紛争を続けてきました。
具体的には、【カナダ軍上陸。カナダの旗を立てて手土産にカナダの酒を置き、「カナダへようこそ!」とメッセージを残して撤収】→【デンマーク軍上陸。カナダの旗を引っこ抜いてデンマークの旗を立て、カナダの土産の酒を飲んで替わりにデンマークの酒を置き、「デンマークへようこそ!」とメッセージを残して撤収】→(以下ループ)といった要領です。
恐らく当事者たちはだんだん楽しくなってきたと思いますが、幸か不幸か、ついに2022年に至って「だいたい真ん中で線を引いて分ける」というつまらない大人の決着により、この紛争は幕を閉じました。

最初は争いがあったものの、あるがままを受け入れるという諦念のもと解決に至った事例が、オランダとベルギーの国境にある町「バールレ・ナッサウ」と「バールレ・ヘルトフ」。
これは、「オランダ領(ナッサウ)の中に20個ちょっとのベルギー領の飛び地(ヘルトフ)があり、そのベルギー領の飛び地(ヘルトフ)の一部の中に更に10個弱のオランダ領の飛び地(ナッサウ)がある」という、国境線で遊ぶなと言いたくなるような地域です。
実際には面白半分でやったのではなく、12世紀にオランダ側の領主とベルギー側の領主が領地を争った末に細かく分割して分け合ってしまい、それが更に数世紀にわたって相続やら売買やらでもっと細かく分かれ、近代国家になったときにはもう複雑すぎてみんなわけがわからなくなっていた、という経緯のようです。
ただ、今では同じEU内で行き来が自由なため特に不便もなく、「家の中を国境がブチ抜いている」などの特異なシチュエーションが、やはりだんだん楽しくなってきたのでしょう。観光資源も兼ねて「このままでいいよね」的な空気になっているようです。
ちなみに、家の中に国境が走っている場合には、玄関の場所を基準に帰属国を決めるらしいです。

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会社経営と法律
~「中小企業経営者から見るフリーランス新法3」~

前回は、フリーランス新法の規定のうち、下請法と同じような内容の規定もあることをご紹介しました。

今回は、下請法と大きく違う、環境整備やハラスメント対策に関する規定についてお話しします。

環境整備に関する規定
フリーランス新法では、フリーランスを募集する際、正確かつ最新の情報を提供することが義務付けられています。虚偽の内容や誤解を招く表示を禁止する趣旨です。もちろん、お互いの合意がある場合は、契約時において、募集時の条件と異なる取引条件に変更することは可能です。

育児・介護に対する配慮
これも環境整備にかかわることですが、業務委託が長期にわたる場合、委託する側としては、妊娠・出産・育児・介護と業務の両立に必要な配慮を行わなければならないとされています。

ハラスメント対策
ハラスメント防止の義務として、フリーランスからの相談に適切に対応するための措置を講じなければなりません。また、ハラスメントを相談したことで、そのフリーランスを不利に扱う(契約解除など)ことが禁止されています。

途中解約または契約解除時の注意点
発注者側から6ヶ月以上の期間に及ぶ業務委託契約を途中で解約したり、期間満了時に更新しない場合、その30日前までに通知しなければなりません。この通知に対して、フリーランスから理由を求められた場合は速やかに理由を開示しなければならないとされました。

以上がフリーランス新法に特有のお話ですが、次回はこれら特有の部分について、具体例をご紹介したいと思います。


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