高瀬総合法律事務所

#48
2026,08,28

  
読んでいるだけでちょっと面白い法律

怪異のお値段

一昔前まで、お盆の頃の海や川での水遊びは、「カッパに足を引っ張られる」として避けるべきものと言い伝えられていました。
無味乾燥な見方をすれば、台風で海が荒れたり川が増水したりしやすい、お盆休みで水辺のレジャー人口が増えるなどの要因により、昔からこの時季には水の事故が増えるという体感があったからであろうと推測されますが、それでも、日本中に同種の伝承が残っていることは興味深い現象です。
カッパの平穏な生活を脅かすような情報は、本来であれば本コラムに載せるべきではないのですが、実はここだけの話、カッパを捕獲すると賞金として1000万円がもらえます。
「遠野物語」の舞台である民俗学界隈の聖地・遠野市では、1975年の夏を最後にカッパの目撃が途絶えていることもあり、観光協会が「カッパ捕獲許可証」を販売しています。この許可証を携帯し、所定のルールに従ってカッパを捕獲・連行すると1000万円がもらえるとのこと。
捕獲にあたっては、ケガをさせず生け捕りにする、頭のお皿の水をこぼさない、エサは新鮮な野菜とするなどカッパに配慮した条件が設定されているのですが、それでも実際に捕獲したときには、目先の賞金と引き換えに彼又は彼女を売り渡して良いものか、真剣に迷いそうです。捕獲者が良心の呵責を覚え、人知れずそっと逃がされたカッパは案外多いのかも知れません。
なお、どうでも良い話ですが、このように「ある行為をした者に一定の報酬を与える旨を広告する」ことは、民法上「懸賞広告」と呼ばれます(民法529条)。

日本の誇るもうひとつのUMAとしては、つちのこが挙げられますね。
つちのこに関しては、なんとなく実在してもおかしくなさそうなフォルムをしていることもあり、カッパよりも多く各地で懸賞金が設定されています。
例えば、岡山県赤磐市では「赤磐市つちのこ懸賞金交付要綱」が作成され、懸賞金が「西暦2000年時点を2000万円とし、以降西暦に合わせて毎年1万円ずつ加算した額」(つまり現在は2026万円)であることや、「鑑定は、市が専門の機関に委託する」等のルールが定められており、市を挙げたつちのこガチ勢であることが伝わってきます。
また、岐阜県加茂郡東白川村でも、今年で第34回となる「つちのこフェスタ」が毎年開催されており、目玉企画の「つちのこ本気捜索」(参加人数:午前午後各400名)では、つちのこ生体1匹につき懸賞金134万円(※キャリーオーバー中)が設定されています。

何かと世知辛い昨今ですが、怪異や不思議の存在をそのまま受け止めて楽しめる文化は、これからも消えないでほしいなと思う次第です。

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会社経営と法律
~顧問弁護士を探している方へ~
そのためにまず何をすべき?4

今回は顧問弁護士を探す際のポイントについて私見をお話しします。

1.経験、専門性
まずは自社の事業が属する業界について詳しければベターですが、そうでなくとも、契約書チェックや交渉の件数、年数を確認可能であればしておくに越したことはありません。弁護士といっても、あらゆる分野に精通することは不可能ですが、ここがマッチしていないとお互い不幸になりますので、最低限見ておくポイントとなります。

2.業務体制、地位、マンパワー
法律事務所の構成は様々で、個人事務所、共同事務所、法人事務所などがあります。
各弁護士の能力や経験値の高さも重要ですが、バックアップ体制があるのか、スピーディーな対応も可能なのかも重要です。そして、そのような対応となると、一人の弁護士だけでは対応が難しい場合もあります。一人で同時に複数の業務を行うことは現実的に限界があるからです。
そのため、個人事務所よりは共同事務所や法人事務所の方が適しているかもしれませんが、共同事務所や法人事務所といっても、個人事業主の集合体のような事務所も数多くあり、実質個人事務所と変わらない場合があることに注意です。

3.人間性、仕事力、コミュニケーション力
どの仕事にも共通しますが、弁護士の中でも「仕事ができる、早い」弁護士とそうでない弁護士が存在します。もっとも、「仕事ができる、早い」弁護士かどうかを見分けるのは至難の業です。たとえば、「弁がたつ」「頼りがいがある」と思っても、いざ任せてみると「いつまでも書面を作らない、約束を守らない」という事態が発生することも珍しくありません。
一ついえるとすれば、2で述べたように、複数弁護士による業務体制が確立されているところは、上記のようなギャップ(いざ頼んでみたら全然違った)が生じにくいかもしれません。また、口コミも件数が多ければある程度参考にすると良いでしょう。


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