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相続の期限、大丈夫?うっかり期限切れで損しないための相続手続きガイド

相続の期限、大丈夫?うっかり期限切れで損しないための相続手続きガイド

2024年10月1日

相続手続きの期限と対処法

「相続の手続きって、いつまでにすればいいの?」

「銀行預金の相続、気づいたら数年経ってたけど大丈夫…?」

相続が発生すると、様々な手続きが必要となりますが、それぞれ期限が定められていることをご存知でしょうか?

例えば相続放棄の場合には期限を過ぎてしまうと、相続放棄が認められず多額の負債を相続し自己破産(実話)・・など、思わぬ不利益を被る可能性もあります。

今回は、相続にまつわる様々な期限と、期限を過ぎてしまった場合の対処法について、弁護士が分かりやすく解説します。

相続手続きの基本的な期限

手続き期限備考
相続放棄相続開始を知ってから3ヶ月以内家庭裁判所への申述が必要
遺産分割協議期限なしただし、放置すると後のトラブルリスクが高まります
相続税の申告相続開始を知ってから10ヶ月以内税務署への申告が必要

遺産相続の期限:土地や銀行預金は要注意!

1. 土地や建物の相続登記

1. 土地や建物の相続登記

2024年4月1日より、相続登記は相続開始を知ってから3年以内に義務化されます。

これまで期限がなく、放置されてきた方も多い相続登記ですが、今後は必ず期限内に手続きを行う必要があります。

正当な理由なく期限内に相続登記を行わなかった場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続登記を放置することの具体的なリスク

  • ・子や孫の代で相続が複雑化する可能性
  • ・土地の売却や担保設定がすぐには出来ない
  • ・所有者不明土地問題に発展する可能性も
2. 銀行預金の相続

2. 銀行預金の相続

銀行預金の相続手続きには、明確な期限はありません。

しかし、相続手続きが完了するまで、預金の引き出しや解約が制限される場合があります。

また、7年以上放置すると、払い戻し請求権の時効が成立する可能性があり、注意が必要です。

期限を過ぎてしまったら…?

相続放棄や相続税の申告など、期限内に手続きを行うことが難しい場合は、諦める前に一度弁護士にご相談ください。

  • 相続放棄の期限延長
    正当な理由があれば、3ヶ月を超えても相続放棄を認められる可能性があります。
  • 相続税の期限後申告
    無申告加算税などのペナルティが発生しますが、税務署に相談し、速やかに申告を行うようにしましょう。

専門家への相談が安心・安全な相続への近道

相続手続きは、複雑で時間と労力を要することが多くあります。

「期限内に手続きができるか不安…」

「相続財産の種類が多く、手続きが複雑そう…」

そんな時は、お一人で悩まず、まずは弁護士にご相談ください。状況に応じて、司法書士や税理士などの専門家と連携し、円滑な相続手続きをサポートいたします。

※ このコラムはあくまでも一般的な情報提供であり、個別具体的な事案への対応を保証するものではありません。

具体的な法律問題については、必ず専門家にご相談ください。

このコラムを書いた人

高瀬芳明

高瀬芳明

略歴

  • 私立早稲田実業高校卒業、 東京大学 農学部卒業
  • 平成18年9月 司法研修所卒業・弁護士登録 横浜市内の法律事務所に入所し企業法務,不動産問題を主に取り扱う
  • 平成19年5月 破産管財人就任
  • 平成21年10月 相模原中央総合法律事務所設立
  • 平成25年6月 弁護士法人高瀬総合法律事務所設立