相続登記義務化が分かる!シリーズ 3:相続登記実践編
2024年1月11日
今回は実際の相続登記の申請の方法、申請の流れ、必要な書類、
専門家に依頼された方がよいタイミングやケースをご案内します。
相続登記に必要な書類
相続登記の申請には以下の書類が必要になります。
- 登記申請書
お近くの登記所(法務局、支局、出張所)または郵送、オンラインで手に入ります。
● 登記申請書書式のダウンロードはコチラ(法務局WEBサイトへリンクします) - 相続関係説明図
相続人が作成します。難しい場合は司法書士または弁護士が対応できます。 - 戸籍謄本(亡くなった故人の死亡の記載があるものと不動産を取得される方の分)
本籍地の市役所で手に入ります。 - 住民票(亡くなった故人の除票と不動産を取得される方の住民票)
住所地の市役所で手に入ります。 - 印鑑証明書
必要な場合:相続人が複数いて遺産分割協議書で相続登記する場合
不要な場合:相続人が複数いて遺産分割調停を行った場合
相続登記の申請方法
必要書類を法務局に提出して申請すれば終わりです。
しかし、申請書類に不備があったり、登記の条件を満たしていない場合などは、法務局から指摘や要請を受ける場合があります。その場合は、指摘や要請に従って、書類の修正や追加、手続きの変更などを行う必要があります。
また、相続登記は、相続人全員の同意が必要である場合もあります。相続人全員が同意できない場合は、家庭裁判所の調停や審判を経て、相続登記を行う必要があります。
具体的な手続きの流れは、以下のとおりです。
具体的な相続登記手続きの流れ
- 1.必要書類を準備する
- 2.法務局に申請書類を提出する
- 3.法務局で審査を受ける
- 4.登記が完了する
必要書類は、法務局のホームページや、法務局で配布されている「相続登記の申請手続のご案内(法務局WEBサイトへリンクします)」に記載されています。
申請書類を提出する際は、法務局の窓口で受付してもらいます。受付後、法務局で審査が行われます。審査の結果、不備や問題がなければ、登記が完了します。
登記の完了後、法務局から登記済み証が交付されます。登記済み証は、不動産の所有権を証明する書類です。
相続登記は、自分で手続きすることもできますが、司法書士または弁護士に依頼することもできます。
専門家に依頼するメリット
相続登記の手続きは複雑であり、特に多数の相続人がいる場合や不動産の種類が多い場合には、専門家に依頼することをお勧めします。専門家は手続きの正確性を保証し、時間と労力の節約にもつながります。また、不明点や法的な疑問に対しても的確なアドバイスを受けられるため、安心して手続きを進めることができます。
よくある相続QA
- Q:相続で専門家に相談するタイミングはいつですか?故人がなくなったらすぐに相談するべきでしょうか?
A:故人(被相続人)が亡くなってから1か月以内に税理士や弁護士にご相談されることをお勧めします。
その理由は相続税の申告と納税期限が故人が亡くなられてから10か月以内となります。そのため、遺産はどのくらいあるのか、相続人が何人いるのか、分割する場合はどうするのか、などを10か月の間に確認し、決定し、それに伴い書類を用意する必要がでてきます。
司法書士や弁護士の専門家に依頼した場合、その10か月の間、安心して確実に素早く対応しますのでスムーズに相続登記ができます。 - Q:弁護士と司法書士どちらに頼めばいいのでしょうか?
A:財産の価格と、相続人が複数に渡る場合などによって弁護士と司法書士は職域が分かれています。弁護士は紛争解決のエキスパートとして取り扱い範囲は広いため、相続人間で遺産分割で折り合いがつかず争いに発展しそうな場合や、相続人が誰かわからなくて、どこに住んでいるのかも分からない場合でも弁護士であれば調査が可能です。
その他相続の詳しい情報やご相談事例等は相続のページをご覧ください。
まとめ
相続登記は、不動産の正確な管理と相続人の権利保護のために非常に重要です。義務化に伴い、適切な手続きがより一層求められるようになります。複雑な手続きや法的な疑問がある場合は、専門家に相談することで、安全かつスムーズな相続登記を実現しましょう。